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小冊子とは?その特徴や綴じ方ならではのメリット

2021/12/02 | 最終更新日時:2024/04/26

小冊子とは?その特徴や綴じ方ならではのメリット

「小冊子」という言葉を聞いたことがあるものの、その定義を詳しく知らない方は多いでしょう。
実際、書物全般を指して「冊子」ということもあるため、小冊子とは小型の本ということになると考える方は多くいます。しかし、冊子といってもバラエティー豊かなため、単に小さい本を小冊子とするのでは実は不十分。一般的にはパンフレットを日本語で小冊子と呼ぶことが多いのですが、それに限定した場合でも綴じ方によってその種類は多く存在します。
そこで本記事では、小冊子の基礎を押さえつつ、メリットや綴じ方について解説していきます。
ビジネス用途の小冊子発行を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

小冊子とは

冒頭でも述べたように、もともとは小型の本全般を小冊子と呼んでいました。ただ、本の種類も豊富になった現在、単にサイズが小さい、ページ数が少ないというだけが、小冊子の特徴ではありません。

一般的には、パンフレット(pamphlet)という言葉の日本語訳を小冊子と考えることが多いです。パンフレットにはさまざまなサイズがあるように、ここでも小冊子が寸法の小さい本を指すとは限らないことがわかります。ちなみに、パンフレットについて言うと、UNESCOによって明確に定義されており、定期刊行ではない5ページから最大48ページ(表紙を除く)の印刷物のことを指すと定められています。

なお、小冊子に該当する外来語には、このパンフレット以外にも、ブクレットやブローシュアなどがあります。いずれにせよ、何かの紹介や説明、案内などに用いられることの多い印刷物です。実際、情報伝達の手段として、小冊子は広く一般的に選ばれています。

小冊子のサイズの種類

小冊子のサイズの種類は主に以下の4つです。

A4判
(210mm×297mm)
教材や論文、教科書などに多く使われる。
情報量・見やすさなどに長けている。
B5判
(182mm×257mm)
雑誌や週刊誌、コミック本、書籍などに多く使われる。
イラストや画像を多く掲載できる点に長けている。
A5判
(148mm×210mm)
A4判の半分のサイズ。教科書や学術書など、学識の冊子関係に多く使われるが、文芸誌やマンガなど多くの冊子にも使われる。
B6判
(128mm×182mm)
B5判の半分のサイズ。一般的な単行本などに多く使われる。
サイズが小さい分、作成時のコストの少なさに長けている。

それぞれの特徴を活かし、用途にあわせて選んでください。

小冊子のメリット

それだけさまざまな場面で選ばれているということは、小冊子ならではのメリットがあるはずです。具体的にどのような点が、他の印刷物の形態よりも優れているのかを確認しておきましょう。

多くの情報量を載せられる

ほどよい量の情報を伝えるのに適しているのが小冊子のメリットと言えるでしょう。店舗や商品、もしくはサービス等のちょっとした紹介、案内、および説明には、チラシという手段もよく用いられます。ただ、チラシは紙1枚からなる印刷物であり、印刷可能な面は表と裏の最大2面のみです。たくさんの情報を掲載しようと思ったら、紙の寸法自体を大きくするしかなくなります。それにも限界があるのは言うまでもありません。

その点、小冊子という形態を選べば、チラシとは比べ物にならないほど豊富な情報を収めることが可能です。先ほどパンフレットの定義として「5ページ以上あること」と述べましたが、たとえ5ページしかない小冊子であろうと、紙1枚のチラシと比べてたくさんのことを詳細に伝えられるのは明らかでしょう。

一方、小冊子と言う時は、一般に書籍ほどページ数のあるものを指しません。つまり、書籍ほど分量の多くない印刷物を表しています。要は、書籍の形態にするよりも、小冊子なら伝えたいことをコンパクトにまとめやすいというメリットが生まれるのです。

もちろん書籍の方が、どれだけページ数を増やすことも可能なので、伝えたいことをすべて漏らさず伝えることができます。しかし、たとえば簡単な商品案内や説明のような場合、それほどページ数を必要とするケースは少ないのではないでしょうか。それなのに、わざわざ書籍として装丁するのは、手間もコストもかかるだけです。それに何より、書籍では読み手に心理的負担を与えるため、気軽に読んでもらいにくいというデメリットがあります。その点、小冊子なら気軽に手に取ってもらえるため、情報をコンパクトに幅広く周知したい時に有効です。

小冊子のデメリット

小冊子のデメリットは、情報量が多いためにメッセージやセールスポイントがぼやけてしまうことです。
小冊子はひとつのテーマについて多くの情報をコンパクトに掲載できる強みがありますが、読者はその情報をすべて吸収することは難しいです。
情報が多すぎると、読者は何が重要なのか、どの情報に注目すべきかがわかりにくくなります。結果として、メッセージやセールスポイントがぼやけてしまい、伝えたいポイントがうまく伝わらないことがあるでしょう。

小冊子の綴じ方4種

小冊子を綴じる時に選ばれることの多い綴じ方は、おもに以下の4種類です。

中綴じ

紙を重ね、見開きの状態から2つ折りにし、背中部分をホッチキス等で留める綴じ方を「中綴じ」と言います。2つ折りした複数の紙をホッチキスで留めるため、ページ数が4に比例するのが特徴です。

無線綴じ

ホッチキスなどの針金を使わず、背部分を接着剤で固定する方法を「無線綴じ」と言います。背に当たる部分にある程度の厚みがないと選べない方法ですが、ページ数のある冊子で、立派な書籍のような背表紙を作りたい時に最適です。

PUR綴じ

もう一つが「PUR綴じ」という、一般的な無線綴じよりも強力な接着剤を用いた綴じ方です。ページを完全に開いても取れてしまわないだけの強度があるうえ、湿度や気温の変化にも強いため、豪華装丁の写真集や画集、図録などによく用いられます。商品カタログに選ぶと、一般的なカタログよりも高級感を出せるでしょう。

空綴じ

空綴じは、小冊子を二つ折りにした刷り本を重ね合わせてまとめる方法です。 針や糸、糊を使わずに製本できるため、新聞や会報誌、フリーペーパーでよく使用されます。 リサイクルにも適しており、安全性が確保された製本方法として人気ですが、情報が多い小冊子では、メッセージやセールスポイントの鮮明さが欠ける可能性もあります。情報を適切に伝えるためには、デザインや構成なども工夫が必要です。

小冊子の活用シーン

次に、小冊子の具体的な活用シーンを4つ紹介していきます。

パンフレット・カタログ

パンフレットやカタログは、商品やサービスの情報をコンパクトにまとめた冊子です。 魅力的な写真や説明文、特徴や利点の箇条書きなどを使用して、顧客に魅力をアピールできます。店舗や展示会での配布や郵送など、広範な宣伝手段にも活用されます。 シンプルでわかりやすいデザインと、要点を的確に伝える文章を組み合わせることで、効果的な販促ツールとなるでしょう。

パンフレットについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:
コラム51
パンフレットの作り方の流れと制作のコツについて解説

会報誌

会報誌は、組織や企業などのメンバーや関係者に向けた情報を提供するための冊子です。 活動報告やイベント情報、メンバー紹介などのコンテンツを掲載し、組織内の情報共有やコミュニケーションを促進する役割があります。会員や従業員向けのコミュニティ感を醸し出し、団結力を高める効果もあります。 デザインや記事の質にも配慮し、読みやすく魅力的な会報誌を作成することで、組織のイメージ向上や情報伝達の効果を最大化できるでしょう。

論文・レポート

小冊子は、学術誌等にも多く用いられます。 論文やレポートの場合、小冊子は情報の体系的な表現やレイアウトで、読者に読みやすい形を目指します。具体的には、各章や節を明確に区切り、図表や引用などの参考資料も適切に配置することで、内容を整理しやすくしている場合がほとんど。 また、小冊子にすることで、複数の論文やレポートを1冊にまとめて配布できる利点もあります。

同人誌・作品集

同人誌や作品集の場合、小冊子は個人やグループの創作活動をまとめて発表するための媒体として活用されます。 小冊子のコンパクトなサイズは、作品集や漫画、イラスト、小説などの作品を魅力的に収めるのに適しているとして人気です。読者に作品の世界観や魅力を伝えるため、カラフルなイラストや文章、詳細な製作過程などが掲載されることも一般的。 また、同人誌イベントなどで販売・交換されることも多いため、そういった意味でもコンパクトなサイズは利点といえるでしょう。

小冊子作成の流れ

ここからは、小冊子作成の流れを紹介していきます。 基本的には、以下の5ステップで進行します。

  1. 内容構成・スケジュール決定:小冊子作成の目的やターゲットを決定し、原稿の作成から製本までのスケジュールを組む工程。
  2. 原稿・写真・イラストの準備:執筆に必要な取材や、写真・イラストなどの資料収集を行い、執筆にあたる工程。写真やイラストはこの段階でラフレイアウトを作成する。
  3. デザイン・DTP・組版:原稿をもとに、小冊子のデザインやページレイアウトを行い、デザインデータを作成する工程。
  4. 校閲・校正・データ入稿:日本語の誤謬がないかをチェック(校閲)したり、表記やポイント数などがレギュレーションに即しているかをチェック(校正)したりする工程。修正後はデータを印刷会社へ入稿する。
  5. 印刷・製本・発送:印刷会社にて印刷・製本加工が行われる工程。また、印刷前は必要に応じて仕上がりイメージの確認作業を行い、印刷後に発送へと移る。

小冊子作成にあたって押さえておきたいポイント

ここからは、小冊子を作成するにあたって押さえておきたいポイントについて、3つに分けて解説していきます。

仕上がり位置からの距離

断裁時のズレを防ぐためには、仕上がり位置からの距離に注意が必要です。 ページ数や紙の厚さが増えると、小口にズレが生じる可能性があるため、ノンブル(ページ番号)を配置する場合でも紙端から5mm以上の余裕を持たせるようにしましょう。

冊子のノドからの距離

無線綴じ冊子の場合、背の部分が糊で固まるため、ページを完全に開ききることができません。 冊子にした際にページの綴じ側にあたるノドの部分は内容が隠れてしまうため、ノド側に絵柄や文字を配置する場合は、10mm以上の余裕を持たせて配置する必要があります。

カラーページ差し込みの検討

カラーページ差し込みは、小冊子作成時のオプションのひとつです。 このサービスを利用することで、カラーページの需要が高い箇所に集中的に色を使い、ほかの箇所はモノクロで印刷できます。 結果として、カラーページの使用による追加費用を抑えながら、小冊子を魅力的に仕上げられるわけです。

小冊子の製作にかかる費用の目安

最後に、小冊子の製作にかかる費用の目安を紹介しておきます。 ここでは、もっとも一般的な「A4サイズ・中綴じ・フルカラー」の価格を紹介します。

ページ数 100部 200部 500部
16ページ 約3万円弱 約3万円弱 約3万円弱
48ページ 約7万円強 約8万円 約10万円
84ページ 約12.5万円 約14万円 約18万円弱

なお、ページ数や部数はさほど納期に影響せず、どれも5営業日ほどが一般的です。

まとめ

小冊子は、基本的にはパンフレットのような印刷物のことを指します。適度な情報量を記載するのにぴったりの形態です。その綴じ方によって、小冊子の持つ特徴や雰囲気が大きく変わります。掲載したい情報に合わせて適切なものを選びましょう。

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